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大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の前処置について

カテゴリー:内視鏡| 2024.07.01

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)では、大腸の中を直接観察するため、腸の中に便や食べ物が残っていない綺麗な状態にする必要があります。そのため検査の前日、検査の当日に下剤を服用していただきます。

 

当院では大腸内視鏡検査(大腸カメラ)前に、事前診察を行っており、問診から大腸カメラの説明、下剤の説明を行っております。当院では、以下の下剤をご用意しており、患者様にあった下剤を選択しています。

 

<検査前日の下剤について>

検査前日の寝る前にセンノシド3錠(ピンクの錠剤)を内服していただきます。

センノシドは、腸の動きを良くして便を肛門まで運んでくれる作用があり、服用してから約8~10時間後に効果が現れるため、翌朝に便意を催す薬です。水分を多めに飲んだほうが効果がでやすいため、コップ1杯以上のお水で服用してください。

普段より下剤を内服している方は、お薬手帳にて確認させて頂きますのでご相談ください。

 

<検査当日の下剤について>

  • サルプレップ®

腸内を非常にきれいにしてくれる検査用下剤です。そのままペットボトル2本をお渡しします。

味はレモン風味であり、ご自身で溶解する必要がなく初めての方でも準備に手間はかかりません。

薬剤に加え、概ね倍の水分を摂取することにより腸内を綺麗にすることができます。

ペットボトル1本(480ml)を30分かけて内服し、排便が綺麗になれば最低1本の服用で良いため、従来の下剤に比べて下剤の量が少なくて済みます。

マグネシウムを含むため、腎機能の良くない方は注意が必要です。

 

  • ニフレック®

お薬を水で溶かして飲むことで腸管内を綺麗にするお薬です。

ニフレック®の薬に水を入れて、2000mlにし、2時間かけて服用します。味はレモン風味です。

ニフレック®は、飲んでも体内にほぼ吸収されないため、電解質への影響はほとんどありません。そのため、ご高齢の方、腎機能が良くない方でも安心して服用していただけます。

 

  • ビジクリア®(錠剤)

錠剤と水を一緒に飲むことで腸管内を綺麗にするお薬です。錠剤が大きく個人によっては飲みにくいと感じることがあります。2000mlの水分と、錠剤50錠を2時間30分かけて内服して頂きます。

2回目以降の大腸カメラの検査であり、サルプレップ®やニフレック®などの腸管洗浄液を服用するのが難しい方には、ビジクリア®(錠剤)をお勧めしております。

心臓や腎臓に疾患をお持ちの方、高血圧の治療を受けられている方、ご高齢の方は、内服できない場合があります。

 

検査前の下剤の服用場所について

 

当クリニックで大腸カメラを受けられる場合、検査当日の下剤の服用場所は、ご自宅か院内かを選択して頂けます。

<院内で内服する場合>

プライバシーに配慮したトイレ付の個室が1部屋あるため、院内で下剤を服用することが可能です。ご自宅が遠い方、初めての方、ご高齢の方、自宅で服用するのが不安な方などは、お気軽にご相談ください。

院内で服用する場合は、8時45分に来院して頂き、13時から検査を開始していきます。

※完全予約制となりますので早めにお申し出ください。

 

<自宅で内服する場合>

周囲を気にせずご自宅でリラックスして服用して頂けます。下剤は、検査の4時間前より下剤を服用していただきます。

事前診察の際に、説明用紙に沿って詳しく説明させて頂きますのでご安心ください。

 

お通じがきれいにならない場合

下剤を内服して1時間経っても排便を催さない場合は、一度トイレに座ってみたり、お腹をマッサージしたり、歩いてみる事をお勧めします。

下剤を全て服用した後も、排便がきれいにならない場合は、水分(水またはお茶)を引き続き飲んでください。

排便がきれいにならない、下剤服用途中に気分が悪くなり服用できないなどのことがございましたら、お気軽にお電話でご相談ください。